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医療広告ガイドラインを遵守してビフォーアフターや症例写真をホームページに掲載するには?【2024最新】

ビフォーアフターや症例写真の正しい掲載方法に関するポイントを解説

医療広告ガイドラインを遵守してビフォーアフターや症例写真を掲載するポイント

一目で治療の効果が伝えられるビフォーアフターや症例写真は高い広告効果が期待できるため、正しく活用していきたいですよね。ただし、HPや広告でビフォーアフターや症例写真を掲載するには、医療広告ガイドラインにおける限定解除要件を満たす必要があります。そこで本記事では、医療広告ガイドラインにおける限定解除要件の詳細や、違反せずビフォーアフターや症例写真を掲載する方法を解説します。

目次

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医療広告ガイドラインの要件を満たせば
ビフォーアフターや症例写真の掲載が可能

医療広告ガイドラインでは、ビフォーアフターや症例写真の掲載が禁止されていますが、「限定解除要件」と呼ばれる要件を満たすものであれば掲載可能となります。

医療広告ガイドラインの基本や、要件を満たす必要性について解説していきます。

医療広告ガイドラインとは

医療広告ガイドラインとは、厚生労働省が定めた医療広告を行う者に向けた施策で、悪質な広告から患者を保護するために作られました。

医療広告ガイドラインでは、広告可能とされた事項以外の広告を規制しており、下記のような禁止事項を設けています。

<広告禁止事項>

虚偽広告:事実とは異なる情報を与える広告
比較優良広告:他と比較して優良であることを表している広告
誇大広告:事実を不正に誇張している広告
公序良俗に反する広告:わいせつ、差別を促す表現などを使用した広告
治療内容や効果の体験談:治療内容や効果に関する体験談を載せた広告
誤認を与える術前術後写真:治療前後の変化がわかる写真を使用した広告
その他:キャンペーンを目立たせるなど品位を損ねる内容

広告可能とされた事項が、ビフォーアフターや症例写真を掲載する際に満たすべき「限定解除要件」に該当するため、後ほど詳しく紹介していきます。

なお、医療広告ガイドラインが存在する背景や規制される媒体などに関しては、下記の記事を参考にしてください。

なぜ、ビフォーアフターや症例写真の掲載において
医療広告ガイドラインの要件を満たす必要があるの?

医療広告ガイドラインの要件を満たす必要があるのは、患者に誤認を与えないためです。

一目で治療効果がわかるビフォーアフターや症例写真は、悩みを抱える患者にとって強い関心を引くような広告となるでしょう。

それほどビフォーアフターや症例写真には影響力があるため、掲載方法によっては患者の判断にマイナスな影響を与える可能性があるのです。

しかし、医療機関としてはビフォーアフターや症例写真を正しく活用していきたいところ。

この後は、ビフォーアフターや症例写真を掲載するために必要な限定解除要件について解説していきます。

医療広告ガイドラインにおける限定解除要件とは

医療広告ガイドラインにおける限定解除要件とは、患者が治療を円滑に選択するために必要な情報を指し、前述した「広告可能とされた事項」に該当します。

広告可能と認められるのは、下記の1~4を満たした場合のみです。

  1. 医療に関する適切な選択に資する情報であって患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトその他これに準じる広告であること
  2. 表示される情報の内容について、患者等が容易に照会ができるよう、問い合わせ先を記載することその他の方法により明示すること
  3. 自由診療に係る通常必要とされる治療等の内容、費用等に関する事項について情報を提供すること
  4. 自由診療に係る治療等に係る主なリスク、副作用等に関する事項について情報を提供すること
    ※3及び4については自由診療について情報を提供する場合に限る。

引用:厚生労働省:医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告ガイドライン)

限定解除要件を満たしてビフォーアフターや症例写真を掲載するには、下記の情報を具体的に明記する必要があります。

治療内容
標準的な費用
リスクや副作用
期間および回数

医療広告ガイドラインを遵守した
ビフォーアフターや症例写真の掲載方法

ビフォーアフターや症例写真を適切に掲載するには、限定解除要件を満たすだけでなく、他の禁止事項に該当していないかどうかも必ず確認しましょう。

医療広告ガイドラインを遵守したビフォーアフター・症例写真の掲載方法について、詳しく解説していきます。

ビフォーアフター・症例写真ごとに
治療に関する情報を記載する

ビフォーアフター例

繰り返しになりますが、ビフォーアフターや症例写真を掲載するには、下記の4つの情報を具体的に記載する必要があります。

  1. 治療内容
  2. 標準的な費用
  3. リスクや副作用
  4. 期間および回数

それぞれ詳しく解説していきます。

1.ビフォーアフター・症例写真の治療内容

ビフォーアフターや症例写真の患者に行った治療方法について詳しく記載する必要があります。

治療名だけでは限定解除要件を満たすことにならないため、注意しましょう。

<NG例>
「治療内容:二重整形(埋没法)」

<OK例>
「治療内容:二重埋没法
医療用の糸を使用し眼瞼挙筋または瞼板を結び留めて二重まぶたを作る治療法。治療中は局所麻酔を使用。治療時間は10~30分ほど」

2.標準的な費用

治療にかかった標準的な費用を詳しく記載します。

「〇円〜」など大雑把な金額ではなく、具体的な金額を明記しましょう。

<NG例>
「費用:50,000円~。」

<OK例>
「費用:55,000円/4点留め(両目)」

3.リスクや副作用

治療によって起こり得るリスクや副作用はすべて具体的に記載しましょう。

<NG例>
「リスク・副作用:内出血、術後の腫れ、痛み」

<OK例>
「術後は術部の痛みや違和感が出る可能性がある。腫れは術後数日~1週間程度見られることで目が開けにくく感じることがある。内出血はメイクで隠せる程度が大半。もとの骨格などにより微細な左右差が出る可能性あり。まれに角膜損傷の報告あり。」

4.期間および回数

治療を行った期間や治療回数は正確に記載しましょう。

「〇回〜〇回」などの曖昧な記載は患者に誤認を与える可能性があるため、具体的な治療期間と回数を明記しましょう。

<NG例>
「治療回数:2〜3回」

<OK例>
「治療回数:約6ヶ月間、10回」

ビフォーアフター・症例写真は加工・修正せずに掲載する

加工・修正をして、あたかも効果があるように見せたビフォーアフターや症例写真は、虚偽広告に該当します。

治療効果を捏造するような意図がなくても、加工や修正した症例画像の掲載は違反となるため注意しましょう。

被写体となる患者の状態や撮影条件を統一して撮影する

患者の撮影条件や状態を変えた状態での撮影により、効果を強調したビフォーアフターや症例写真は誇大広告に該当します。

術前後の撮影は特に下記を統一するように注意しましょう。

撮影場所
角度
メイク
髪型
健康状態など(濃いクマ・浮腫みがないか)

実は医療広告ガイドラインで違反となる
ビフォーアフターや症例写真の掲載事例

医療広告ガイドライン違反が確認されたり違反が疑われたりすると下記の指導または措置を受ける可能性があるため、安易にビフォーアフターを掲載するのは避けましょう。

行政指導
報告命令又は立入検査
中止命令又は是正命令
告発
行政処分

医療広告ガイドラインを遵守しているつもりでも、実は違反となるビフォーアフターや症例写真を掲載したケースについて解説します。

情報が短すぎる

限定解除要件に必要な項目を全て記載していたとしても、各項目の詳細が足りていなかったり、曖昧な情報だったりする場合は要件を満たしたことにはなりません。

必ず各項目に必要な情報を、細かく正確に記載しましょう。

必要な情報を別のページに記載している

ビフォーアフターや症例写真の掲載に必要な情報は、患者が読みやすくなる配慮が必要のため、別のページや極度に小さな文字で記載した場合は違反となります。

必要な情報は症例画像の直下に記載するなどして、必ず読みやすい位置に記載しましょう。

なお、SNSの投稿でビフォーアフターのみを掲載し「治療の説明は公式HPへ」という形で遷移を促す事例も違反となるため注意が必要です。

複数治療によるビフォーアフターや症例写真をまとめて掲載している

複数のビフォーアフターや症例写真に対し、掲載に必要な情報を一つにまとめて掲載している場合は患者に誤認を与える可能性があるため違反となります。

たとえ同じタイミングに複数治療を行った場合でも、必ず一つひとつの治療ごとに症例写真と必要な情報をセットにして掲載するようにしましょう。

【まとめ】
ビフォーアフターや症例写真を掲載するなら
医療広告ガイドラインに詳しい企業への依頼も◎

美容・医療領域の広告で適切に集客するなら、医療広告ガイドラインの知見が欠かせません。

他にも、薬機法(医薬品・医療機器の効果・効能に関する内容)や健康増進法(食品の健康の保持増進の効果等)に関する知識も必要になるでしょう。

医療広告ガイドラインを遵守してビフォーアフターや症例写真を掲載したいのであれば、医療広告ガイドラインや薬機法のプロである企業に依頼するのも一つの手段です。

自社だけで徹底するのではなく、プロのサポートを受けながら正しく広告効果を高めていきましょう。

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